遺品整理業者とのトラブルを避ける対処法とは?
少子高齢化や単身世帯の増加などの社会問題を背景に、遺品整理業者を利用する方は年々増えてきています。
一方で、遺品整理サービスの認知度が上がるにつれて、依頼者と業者との間で起きるトラブルも増えてきてしまっています。
こちらでは遺品整理業者とのトラブル事例と、その対処法についてご紹介します。
目次
悪質な遺品整理業者によるトラブル事例
国民生活センターには、年間で100件以上の悪質な遺品整理業者によるトラブル事例が寄せられています。
悪質な遺品整理業者によるトラブルには、以下のようなものがあります。
見積書と違う高額の請求をされた
悪質な遺品整理業者による最も多いトラブルが、見積書と実際の金額が異なるケースです。
「予想以上の量だった」「作業時間がオーバーした」などと理由をつけて、追加料金を上乗せして請求してきます。
見積もりの3倍や4倍以上にもなる高額な請求をしてくる、悪質な手口も行われています。
このトラブルの対処法としては、以下のような方法があります。
・1社だけではなく複数の業者から見積もりを取って比較する
・事前に追加料金の有無を確認する
・パック料金の場合含まれる内容を確認する
悪徳業者は見積もりの段階では安い価格を提示してきます。
他社に比べて価格が大幅に低いような場合や、やたらと金額の安さをアピールしてくる場合には疑うようにしましょう。
現金や宝石など貴重品の盗難
依頼者が見ていないところで、現金や宝石などの貴重品を盗むというケースがあります。
多くの場合故人が残した「へそくり」は遺族の知らないところに隠されているので、盗まれたことに気づきにくいことも厄介です。
また、遺族には価値のわかりづらい骨董品などを処分すると見せかけて回収し、高値で売ってしまうというケースもあります。
このトラブルの対処法としては、以下のような方法があります。
・評判や口コミが良いかを確認する
・問い合わせ時や見積書作成時の態度を確認する
・依頼者が作業終了時まで立ち会う
実際に利用した人の感想は非常に参考になるので、評判や口コミを調べてみましょう。
また、問い合わせや見積もりの際の業者の対応は、その業者を判断するよい基準になります。
大事な形見や貴重品が回収され処分された
現地見積もりの際に、残しておきたい大切な形見や貴重品について説明したにもかかわらず、作業時に回収されて処分されてしまったというトラブルもよくあります。
これは、見積もりに来た人と実際に回収に来た人が違う場合に起こりやすいトラブルです。
・見積もりに来た人に現場に立ち会ってもらう
・処分するものの指示書をつくる
・作業前後に写真を撮っておく
といった対処で防ぐようにしましょう。
作業の前後には写真撮影をすることはトラブルが起きたときの証拠になりますし、業者の不正をけん制する意味合いもあります。
悪質な業者を見極めるポイント
ご紹介したようなトラブルを避けるためには、悪質な業者を選ばないことが大切です。
悪徳業者を見極めるポイントが分かっていれば、被害に遭う可能性をなくすこともできます。
ホームページの有無
ホームページを持っていなくても良質な業者はあります。
ですが料金や業務内容が明確に分かりやすくホームページに記載されているかどうかは、悪質業者を見極めるための重要なポイントです。
またホームページがあっても、やたらと安さばかりアピールしている業者は要注意です。
電話での対応
電話での対応が丁寧かどうか、契約を無理やりさせようとしてくるかどうかを確認しましょう。
信頼できる業者ならば、依頼者の知りたい情報に明確に回答してくれます。
質問に答えようとしなかったり、質問の答えを曖昧にしたりする遺品整理業者には注意が必要です。
現地見積もり
正確な見積もりをしてもらうためには、現地の状況を確認することが必要です。
電話だけで見積もりを出す業者は、見積もり金額を安く設定してから当日に料金を追加していく可能性があります。
実際に遺品整理でトラブルに遭ってしまった場合には、国民生活センターや消費生活センターに相談するという方法があります。
しかし、遺品整理のトラブル事例を事前に知っていれば、トラブルを回避することができます。
トラブルに巻き込まれないようにするためには、依頼する前にしっかりと業者を見極めることが大切になってきます。